少年シニア 55歳から味わう国語

50半ばから人生を味わうために国語力アップを目指す記録・顛末

創作詩  かぞく

  

  部屋の整理をしていたら、30歳半ばで書いた詩のノートが出てきました。家族に関する詩が結構多くて少し驚きましたが、なるほど20年前は、こんな風に感じて毎日を過ごしていたんだなと妙に改まった気持ちになりました。

 

題   かぞく

 

 おまえたちに出会えたこと

 それは大きな歓びであり 大きな重荷だ

    この歓びと重荷

 僕はこれをダブルにして 人生を飲み干すだろう

    歓びは、僕に生きる使命を与えるだろう

 重荷は、さらに生きる使命を強要するだろう

 

題  こどもの寝床

 

 寝床でこどもがじゃれあっている

 たわいもないじゃれごとだ

   そのうち話声がぴたりとやんだので

 二人とも眠ったのだと思って

 僕がこども部屋を覗き込んだら

 ひとりが眠っていて

 ひとりが天井をみつめている

   そんな毎日の繰り返しだ

 これでいい これでいい

 

 30歳半ばは いろいろな迷いがあってよく詩を書いていた時期です。ただその後ぷつんと書かなくなりました。というか書けなくなりました。理由はよくわかりません。詩から俳句に表現方法は変わっていきました。言葉を長々と連ねることへのてらいや不安を感じたのかも知れません。こども達も大きくなり父親としての役割も薄れ、書く題材がなくなってきたのかも知れません。

この詩にあるように、家族をもつことによって生じる重荷や苛立ちを感じたことがしばしばありました。ただ概ね私は、家族をもつことによって生じる規制を喜んで受け入れてきたと感じます。家族をもっていなかったら、上昇志向のない私の人生はもっと自堕落になっていたでしょう。そして私にとって家族は唯一無二の存在であるという紛れもない真実が私の自堕落な心を抑制し、家族をもつことの規制を素直に受け入れさせ、こんな詩も書かせたのだと今は思っています。