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少年シニア 55歳から味わう国語

50半ばから人生を味わうために国語力アップを目指す記録・顛末

少年文庫№8南極のペンギン(高倉健)

文:高倉健 画:唐仁原教久 2001年2月刊 集英社 惜しまれながら昨年末に亡くなった健さんのエッセイ風絵本だ。 エッセイ風としたのは、短編すべてが実体験や実際の人のお話だから。 でもエッセイと言い切るのもなにか違和感がある。 健さんの実話ベースのシ…

少年文庫№7             シーラカンスとぼくらの冒険

文:歌代 朔 絵:町田 尚子 2011年9月刊 あかね書房 シーラカンスとは約4億年前に誕生し恐竜が絶滅した白亜紀末(6500万年前)に絶滅したと思われていたが、現在でも生存が確認された魚(生きた化石)だ。 陸地を歩くことができそうな立派な胸ビレと腹…

創作句  いのち

痩せ蛙 いのちいのちと 鳴きにけり 動物や植物の潔さに敬服しています。 死ぬまで生きる ただただ そのことを実践しています。 蛙も生きている間は、必死で獲物をとり、生を維持し 次なる生を引き継ぐべく、パートナーを探して鳴いているのでしょうね。

「もらう」と「くれる」の違いについて

外国人に日本語を教えたいという目標があり、今一度日本語を勉強しています。 その中で、「もらう」と「くれる」という授受動詞の違いについて整理します。 ・私は山田さんに親切にしてもらいました。 ・山田さんは私に親切にしてくれました。 まず「くれる…

少年文庫 №6 魔法のカクテル       (終わりよければすべてよし)

著者ミッヒャエル・エンデ 訳者 川西芙沙 1992年6月刊 岩波書店 「モモ」で有名なミヒャエル・エンデの晩年の作品です。「モモ」同様、風刺のきいたお話ですが、よりユーモラスに仕上げているなと感じました。風刺の対象は「お金の奴隷となった科学技術…

言葉の難しさについて(その一言が余計ですより)

著者 山田敏弘 2013年5月刊 筑摩書房 ✒ ✒ ✒ ✒ これは他人事ではないテーマです。私もよく人に「要らんこといい」といわれますので。私の場合、沈黙に耐えかねてつい軽口に言わなくてもいいことを言ったり、売り言葉に買い言葉で必要以上に反論してしまうこと…

少年文庫№5 モ モ (エンデ)

著者 ミヒャエル・エンデ 訳者 大島かおり 2005年6月刊 岩波書店 業務の効率化は経営の永遠の課題のようで、手を変え品を変えては実行に移されますが、その陰で行き過ぎた効率化により様々な弊害が起きています。それは業務のみならず、時に人間をもその強…

少年文庫№4 「五月三十五日」   (ケストナー)

著者 エーリヒ・ケストナー 訳者 高橋健二 1962年6月刊 岩波書店 少年文庫は、前回に引き続きケストナーです。五月三十五日なんて人を喰った表題からして期待をもたせますね。ケストナーの作品はユーモラスな中にも結構ストーリー自体は現実に根差したものが…

創作詩  一個の人間

一個の人間 打てば響くこともあれば そうでないこともある それが人間だ。 もし、響かないことを咎めるとしたら それは、まったく人間的ではない いつも打てば響く者は、時勢の流れによって 戦争を支持もすれば 組織のために間違ったこともするだろう そんな…

辞書を読む(新明解国語辞典)

井上ひさし氏は、著書「作文教室」で、作文を書こうとする者は、常に辞書を携帯しなければならないと説きます。また童門冬二氏は、著書「50歳からの勉強法」で、独自の学習法として辞書を毎日読むことをあげています。そして先日、亡くなった赤瀬原平氏…

少年文庫№3 小さな男の子の旅 (ケストナー)

著者 Eケストナー 訳者 榊直子 1996年1月 小峰書店 ケストナーというと「飛ぶ教室」や「エーミールと探偵たち」が有名ですが、こちらの短編は、まだケストナーが児童作家としての地位を確立する前の作品です。ケストナーは「甘ったるいだけの児童向けの小説…

創作句 特別のビール

こんな日も あり特別の ビール飲む 人生には特別の日がある 息子の通信制高校の卒業式 酸いも甘いも知った校長さんの祝辞 嬉しかったこと つらかったこと すべて隠し立てすることなく涙ながらに語った卒業生代表の答辞 そして息子が一礼して卒業証書を受け取…

作文はまず観察から(井上ひさしの作文教室より)

編者 井上ひさしほか文学の蔵 2004年1月刊 新潮社 前回のブログでSF作家の博学ぶりについて述べましたが、井上ひさし氏の博学ぶりも半端じゃありません。それに何といっても眼のつけどころが鋭いし、ユーモアがある。熱烈な井上信者がいるのもうなずけま…

少年文庫№2海底二万里(ヴエルヌ)

【著者】ジュール・ヴェルヌ 訳者 私市保彦 2005年8月刊 岩波書店 SFを読んでいつも驚かされるのは、SF作家の凄まじいほどの好奇心と知識です。例えば国内だと、「日本沈没」や「復活の日」で有名な小松左京やショートショートの星新一。海外ではAアシ…

創作詩  少年

少年は 今しか見ない 成年は 将来への不安に苛まれる 壮年は 今と将来を疑う 老人は 過去にしがみつく もし幸福でありたければ もうどうにもならぬ過去や どうなるかわからぬ未来など いっさい閉めだして 少年のように 颯爽と今を生きたまえ

頭がいい人と言われる文章の書き方   (小泉十三と日本語倶楽部)より

著者 小泉十三と日本語倶楽部 2005年4月刊 河出書房新社 ✒ ✒ ✒ ✒ ✒ 「文は人なり」という恐ろしい言葉があります。文を読めば書き手の人柄がわかると言うのです。更に怖いことを言う人が・・。「書き手のの頭の良し悪しもわかる」。よって、多くの企業は採…

名作鑑賞 「人生をいかに生きるか」 林語堂

【使用教材】人生をいかに生きるか 著者 林語堂 訳者 阪本勝 1979年11月刊講談社 本書が最初に日本で発刊されたときは「生活の発見」というタイトルだったそうです。個人的にはそちらの方が好きですね。林語堂(リン・ユータン)は、1895年中国生まれの自由…

創作詩  かぞく

部屋の整理をしていたら、30歳半ばで書いた詩のノートが出てきました。家族に関する詩が結構多くて少し驚きましたが、なるほど20年前は、こんな風に感じて毎日を過ごしていたんだなと妙に改まった気持ちになりました。 題 かぞく おまえたちに出会えたこと …

別れの言葉は短く正直に (知識人99人の死に方 荒俣宏監修より)

【使用教材】知識人99人の死に方 監修 荒俣宏 2000年10月 角川書店 文は人なりといいますが、特に別れの言葉というのは、その人の人柄が現れるものだと思います。 さくらさくらと言ひて死ににけり 岩川隆氏が本書で自分の好きな遺書として紹介しているもので…

名作鑑賞  郷愁の詩人 与謝蕪村                            (萩原朔太郎)

著者 萩原朔太郎 1988年11月刊 岩波書店 ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ 著者 萩原朔太郎は、大正・昭和にかけて人間の孤独と憂鬱を、ときに激しくときに柔らかな文章で表現した詩人です。朔太郎は俳句嫌いだったようですが、唯一蕪村の俳句だけは愛読したといいます。浪漫的な青…

創作句  いのち

この数年、ずっと「いのちとは何か」について考えてきました。 いのちほど自明なものはなく、いのちほど不思議なものはなく、いのちほどあっけないものはなく いのちほど執念深いものはない。 いのちの実態をだれが完全に理解しているか。科学者か哲学者か …

ブログと国語力の相関について

ブログを開始してほぼ100日が過ぎました。ITに疎い私ですが、結構楽しくやらせてもらっています。自分がインプットしたものを整理してブログという形でアウトプットしようと思ったのは、次のような理由からでした。 ①オープンな環境に晒すことで、学…

名作鑑賞 ヘッセ詩集(高橋健二訳)

著者ヘッセ 訳者 高橋健二 1950年12月刊 新潮社 ☁ ☁ ☁ ☁ ☁ 貪るようにヘッセを詠んだ時期がありました。30歳半ば、人生の方向性が見えず、焦燥感にかられていた時期です。そんなときに「郷愁」を読みました。すーと心が解放され何ともいえぬ安堵感が私の身体…

創作詩  ことば

ことばって素敵だね ひとつのことばで 救われることがあるよね 逆に黙っていてくれたことで 救われたこともあるよね ことばって怖いね ひとつのことばで 友達を失うこともあるよね そんなつもりで 言ったわけではないのだけれど ことばって不思議だね いいこ…

学び方を学ぶ                (加藤秀俊 独学のすすめより)

【使用教材】独学のすすめ 著者 加藤秀俊 2009年10月刊 筑摩書房 本書は、いわゆるノウハウ本ではなく、学ぶ姿勢の在り方についてを問う本です。ひとことで言えば「主体的に学ぶことが一番重要であり知識が身に付く」ということを様々な角度から語った本と言…

名作鑑賞 老年について(キケロ)

著者 キケロ 訳者 中務哲郎 2007年10月刊 岩波書店 ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ 古代ギリシャの時代から、老年をどう生きるかは哲学的にも大きな問題でした。また老年に対するスタンスも楽観派・悲観派にわかれていたようです。悲観派の筆頭格はソクラテス。 もし私がこれ以上…

創作詩  日曜の朝

日曜の朝はいい お日様が出ていればもっといい 外からこどもの声が聞こえてくればなおいい 窓を開けて深呼吸する瞬間がいい 空に綿雲がぽっかり浮かんでいればもっといい そこに鳥が二羽飛んでくればなおいい 日曜の朝のコーヒーはいい 誕生日にもらったカッ…

国語力に必要なこと               (轡田隆史 国語力をつける本より)

【使用教材】国語力をつける本 著者 轡田隆史 2002年11月刊 三笠書房 ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ 著者の轡田氏は元新聞社の論説委員で、報道番組でもコメンテーターもされていました。いわば言葉のプロといえましょう。その轡田氏がこんなことを本書で書いています。 わたし…

名作鑑賞 北原白秋童謡詩歌集        赤い鳥小鳥

著者 北原白秋 編者 北川幸比古/一乗清明 1997年6月刊 岩崎書店 ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ 前回 白秋期について触れましたが、この白秋という言葉をペンネームにしたのが北原白秋です。白秋と言えば、やはり童謡詩歌ということになりますね。「この道」「ペチカ」「赤い鳥…

創作句  余生

余生なぞ ないと知りたり 白秋期 ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ 人生を四季の色に重ねあわせ 青春・朱夏・白秋・玄冬と呼ぶ考え方があります。非常に言い得て妙な表現と思うのですが、正直「白秋」だけはあまりぴんときませんでした。実りの秋とも言いますし、実際の秋の自然は…

図書館を知ろう(どうかお静かにから)

【使用教材】 どうかお静かに 著者スコット・ダグラス 訳者 宮澤由江 2012年10月刊 文芸社 ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ 図書館に大変お世話になっている私にとって、その運営の裏側がどんな感じなのか大変興味があります。運営側が利用者のニーズやその背景を理解することが必…

名作鑑賞 あひたきひと(室生犀星)

あひたいひとはないか あひたいひとはない ほめたいひとはないか ほめたいことだらけだ にくみたいひとはないか そんなひとは一人もない かねはほしくないか 家族を生かすだけいる ほしいものがあるか もうない 死ぬことはいやだらう あるときはいやだがある…

創作句  ブータンの思い出

ブータンに 抱かれし旅や 春うらら ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ 一昨年の春に ブータンを一週間ほど旅しました。ツアーでしたが50歳台は私一人で、残り九人は60歳台・70歳台という高齢者ツアーでした。でも皆さん私よりずっと旅慣れておられ、それもマダガスカルだ、マチュピ…

名作鑑賞 森の生活

【著者】ヘンリー・D:ソロー【訳者】佐渡谷重信 1991年3月刊 講談社 前回取り上げたクルーソは孤島に漂流し図らずも孤独の身に陥ったわけですが、博物詩人のソローは自らの意志で人里離れた森に小屋を建て孤独な境遇に身をおきました。本書は、19世紀半ば…

話す聞く術                         (稲垣忠彦 日本語を学びなおすから)

【使用教材】日本語を学びなおす 著者 稲垣忠彦 杉本真理子 2004年刊 評論社 私は大学在学時 教職の必修科目を履修していました。その時すごく不思議だったのが授業が、教育心理や原理などの知識の習得だけで、よい授業を行うためのスキルを学ぶ講義が全くな…

創作詩 そいつ

そいつは いつかやってくる 実が熟した無花果のように もしくは 突然の嵐のように そいつは きっとやってくる そいつがやってきたら 拒むことはできないし 拒んでもいけない そいつがやってきたら そいつに従って歩め そいつは 今まで通ったことのない道を指…

少年文庫№1 ロビンソン漂流記   (デフォー)

【著者】ダニエル・デフォー【訳者】吉田健一 1951年6月4日刊 新潮社 この話のキーワードは「孤独対応力」「生きる力」「突破力」というところでしょうか。ムム これ全てシニア世代の課題ではないですかね。こどもの頃読んだときは、ただ単に「無人島を舞…

智者に学ぶ読書術               (荒俣宏 喰らう読書術から)

【使用教材】喰らう読書術 著者 荒俣宏 2014年6月9日発行 ワニブックス 五十をすぎた頃から、今後の人生で一番重要なのは好奇心だと確信するようになり ました。逆に言えば、好奇心さえあれば何とか人生の最終章を楽しく過ごせるのではないかという思いに至…

何故55歳になって もう一度国語なのか

こんにちは。少年シニアと申します。人生の最終章を少しでも納得できるものにしたく、もう一度少年時代に戻って勉強をしなおそうと思っている55歳のおやじです。と言っても全ての勉強をやり直すエネルギーと時間と能力はないので、これはやっておかないと死…